中国でスイカの「爆発」相次ぐ
危険な成長促進剤が原因
中国東部の畑で熟れ過ぎたスイカが爆発する事象が見られ、危険な成長促進剤の使用が原因となった可能性があると、国営の新華社通信が伝えた。
新華社は17日、江蘇省・丹陽にある約47ヘクタールのスイカ畑で果実が内側からはぜてしまい、収穫できなくなったと報じた。
新華社は南京農業大学のワン・リアンジュ教授を引用し、ホルクロルフェニュロンという化学物質が原因の可能性があると報じている。干ばつの後の豪雨も影響した可能性があるという。
米スイカ協会のエグゼクティブディレクター、ボブ・モリシー氏は、「こんな現象は見たことがない」として、「雨が降っただけでスイカが爆発することはない」と話している。
中国江蘇省丹陽市の村で、収穫前の大量のスイカが相次いで自然に破裂する現象が起き、地元当局は「スイカ爆発調査チーム」をつくり、調査に乗り出した。中国メディアが18日までに伝えた。
一部メディアはスイカが「地雷」になったと衝撃的に報道。果実の肥大を促進する薬剤を乱用したことが一因との見方を伝えているが、薬剤を使用していない農家のスイカも破裂しており、地元当局者は「調査には時間がかかる」としている。
中国メディアによると、収穫前のスイカが破裂し始めたのは4月末ごろ。ある農家は3分の2近いスイカが「爆発」する被害にあったという。
中国で、畑に実ったスイカが次々と「爆発」する奇妙な現象が起きている。植物の成長促進に使われる農薬が原因の可能性があり、
中国食品の危険性が改めて浮き彫りとなっている。
国営中央テレビ局(
China Central Television、
CCTV)によると、スイカの爆発現象が起きているのは、江蘇(
Jiangsu)省丹陽(
Danyang)のスイカ畑。今月初めに植物成長促進剤のホルクロルフェニュロンを散布したところ、その数日後に収穫期を迎えていたスイカが、次々と自らはじけて割れてしまった。
スイカ農家の男性は、「7日の朝には80個のスイカが割れているのを確認した。だが、午後には(割れたスイカが)100個に増え、2日後には数えるのをやめた」とCCTVに語った。
江蘇省丹陽市で、収穫目前のスイカが次々に爆発した事件で、原因になったとみられる「膨張促進剤」は、もともと米国で開発され、弊害が多いことが分かり、使われなくなったという。中国新聞社が報じた。
南京農業大学の汪良駒教授は、「そもそも、使用方法が間違い」と指摘。スイカの果実が大きくなる前に使用すべきで、収穫直前に使ったのでは、果
実内部で不均一で大きな力が発生して、"爆発"してもおかしくないという。スイカの爆発が始まった8日には、雨の影響で土中から大量に水分を吸い上げるこ
とで、"爆発"しやすい状態になったと考えられる。
ただし、汪教授は、「スイカが次々に"爆発"した具体的な原因は、調査する必要がある」と述べた。
中国農業大学食品科学・栄養工程学部の馮双慶教授によると、「膨張促進剤」には、果実の細胞分裂を促す働きがある。もともとは米国で開発され、日本では1985年に導入された。しかし、果実の形が悪くなったり、腐りやすくなるなどで、日本では使われなくなった。
中国では1980年代末期に導入された。2007年には「果旺」などという商標の新製品も登場するなど、広りつづけたという。
中国人民大学農業・農村発展学部の鄭風田副院長は、「スイカ爆発事件」は、中国食品の危険性が表面化したものとの見方を示した。
食肉に対する違法な食品添加物が問題になっているが、「スイカ膨張促進剤は植物の自然な成長法則を変化させようとした点で、添加物乱用の一種と考えるべき
だ」、「国外でも膨張促進剤が使用されているが、中国のように広範に使われてはいない」という。
鄭副院長は、「世界の農業には大きな2つの傾向がある」と指摘。「1つは各種の新技術を次から次に導入する考え方で、米国に代表される。もう1つ新技術の導入には慎重な姿勢で、日本や欧州でみられる」という。
米国の場合、大企業が農場を経営している場合が多く、新技術に飛びつく傾向があるが、基準を定めて順守する。ところが中国では、小規模な農家がほとんどなのに、新たな方法に飛びつき、基準もルールも無視して乱用を始める特徴がある。
最終的には、収穫の3分の2以上に相当する50ヘクタール分のスイカが台無しになってしまったという。
農業におけるホルクロルフェニュロンの使用は、中国では法的に認められているが、米国の場合はブドウとキウイフルーツ栽培に限られている。
一方、CCTVなどの中国メディアは、ホルクロルフェニュロンを使用していないスイカ農家でも同じ現象が起きていると報じ、専門家の話として、日照りが続いた同地で突然に豪雨が降ったことが「スイカ爆発」の原因との見方を伝えている。
実はスイカがはじける現象は、皮が薄い種において珍しいことではない。だが、江蘇省での現象は、消費者の目には、
化学物質に著しく依存する中国農業と、これを黙認し続ける当局がもたらす問題の一例と映るだろう。
中国東部の江蘇省ではスイカの爆発が相次ぎ、本来はのどかな農地が、自然の地雷原へと変貌している。中国中央電視台(CCTV)が報じた。
米国では、ビーチ好きやボーイスカウトなど、果物の爆発を愉快だと感じるある特定の集団の間で、スイカ爆弾は以前からよく知られている存在だった。しかし、中国市場において、スイカ爆弾はかなりの恐怖を引き起こしている。
その理由は、爆発が突発的に起きるという点にある。中国の農家が果物の生育促進のために使用してきた化学薬品が、スイカの爆発の原因であるためだ。
CCTVのビデオ報道によると、化学薬品が使われたスイカは、まず頂点付近に亀裂が入り、数分以内に破裂して果肉が露出した状態となる。江蘇省のある町では、年配の女性がスイカを切っている最中に爆発が起きた。
農家の間では、化学薬品を農園に散布すれば、収穫が2倍になり収益が拡大すると期待されていた、とアナウンサーは説明した。
ところが、化学薬品は正反対の事態を引き起こした。輸送中に爆発の恐れがあるスイカを仕入れようという青果市場はほぼ皆無だ。
CCTVによると、上海仁済病院の胃腸科専門医は、スイカが人体に入ると、消化器官が刺激を受けることもあり得ると指摘する。
スイカ問題に関するCCTVの報道は、食品の安全を脅かす化学薬品を暴露するための、政府支援によるメディアを使った大々的なキャンペーンの一環。中国
の指導者らは最近、コスト削減や生産効率の向上、人為的な味の改良などにより儲けを増やすことを目的に、健康を害する恐れがある添加物を使用する習慣を撲
滅すると確約した。
政府指導者は4月、ラクトパミン含有の豚肉を食べて300人が中毒となったことを受け、1年間にわたる有害添加物の取締り強化を発表。ラクトパミンを豚が食べると筋肉が引き締まるが、人体に入ると、吐き気やその他の副作用を引き起こす。
中国は長年にわたり食品の安全性の確保に取り組んできたが、この問題は2008年、工業用化学物質のメラミンが混入したミルクで、少なくとも6人の子供
が死亡、数万人が不調を訴えるという事件が起きたことで、急速に国民の意識に浸透した。
この事件には世界中が注目し、衝撃を受けた政府が行動を起こした。
今もなお、メラミンをはじめとする添加物の問題は続いている。
今回の報道キャンペーンでは、食品安全に関する潜在的な問題を調査、報道することに関して、報道機関にかなりの裁量が与えられている。
一部のオブザーバーはこのキャンペーンを、隠密裏に問題に対処する旧来の方法が有効ではなかったとの政府の告白だと解釈している。
CCTVは、スイカの爆発による病気や負傷を報道していない。ただし、江蘇省の農家は、爆弾を内包したスイカで膨大な損失を被ることは間違いない。
報道によると、消費者は、亀裂の入ったスイカの購入を避けるとともに、生育中に使用された農薬やその他の化学薬品を落とすために外皮を洗い流す必要がある。
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